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不貞行為の証拠とは、どのようなものなのか?
夫婦関係がうまくいかなくなったとき離婚を考える人は多いです。中でも不倫や浮気といった不貞行為が原因であれば精神的苦痛も大きく法的な対応を視野に入れることも少なくありません。離婚や慰謝料請求など法的措置をとる際には不貞行為の証拠が必要になります。しかし具体的にどのような証拠が有効なのか分からないという方も多いのではないでしょうか。本記事では不貞行為の証拠とはどのようなものなのかどのように集めればよいのかについて詳しく解説します。
不貞行為とは何か
まず不貞行為の定義について確認しておきましょう。不貞行為とは法律上配偶者以外の異性と肉体関係を持つ行為を指します。単なる食事や連絡のやりとりだけでは不貞行為とは言えません。キスやハグ程度でも不貞と認定されることは難しいとされています。つまり肉体関係があったことを証明できなければ不貞行為とは認められないのが現実です。
そのため裁判や調停においては不貞の「事実」があったと客観的に認められる証拠を提示する必要があります。このときに重要になるのが証拠の「質」と「信頼性」です。
法的に有効とされる不貞行為の証拠
ではどのような証拠が法的に有効とされるのでしょうか。以下に代表的なものを紹介します。
ラブホテルや自宅などへの出入り写真
もっとも強力な証拠の一つがラブホテルや相手の自宅などに出入りする写真です。特に宿泊や長時間の滞在が確認できる場合は不貞行為を裏付ける有力な証拠になります。探偵が撮影することが多く日付や時刻の記録が残っていることで信頼性が高まります。
肉体関係を示唆するLINEやメールのやりとり
LINEやメールの内容に「昨夜は楽しかった」「また抱きしめたい」など肉体関係をうかがわせる表現があれば不貞行為の証拠として使用できます。ただし文章だけでは関係性の深さや本当に肉体関係があったかどうかを断定するのは難しいため他の証拠と組み合わせることが重要です。
ホテルの領収書やクレジットカード明細
ラブホテルの領収書やクレジットカードの利用明細も有力な補助的証拠になります。特定の日時に特定の場所を利用していたことが記録されていれば相手との関係性を示す手がかりになります。
写真や動画による証拠
二人で手をつないでいる写真やキスをしている動画なども状況によっては有力な証拠になります。ただし公共の場でのスキンシップ程度では不貞とまでは判断されない可能性があるため慎重に扱う必要があります。
音声録音や会話記録
不貞行為を認める発言が録音されている場合それも有力な証拠となります。「彼女とは肉体関係がある」「夫には内緒にしている」など具体的な発言が記録されていることが重要です。
証拠を集める際の注意点
不貞行為の証拠を集めるときにはいくつか注意すべきポイントがあります。まず違法な方法で得た証拠は裁判で認められない可能性があるということです。たとえば相手のスマホを無断で操作してLINEの履歴を取得する行為や無断で録音を行うことはプライバシーの侵害に該当する場合があります。
また証拠の保存状態も重要です。日付や時刻が分かるように記録しておくことや改ざんが疑われないようにファイル形式を保つことが求められます。場合によっては弁護士や探偵などの専門家に相談することでより確実に証拠を整えることができます。
自分で集める証拠と探偵に依頼する場合の違い
自分で証拠を集めようとする人もいますがそれには限界があります。尾行や張り込みには技術や時間が必要であり精神的にも大きな負担となります。さらに失敗した場合相手に警戒され証拠収集が困難になるリスクもあります。
一方探偵に依頼することでプロの技術を活かした証拠収集が可能になります。写真の質や撮影のタイミング調査報告書の内容なども裁判で通用するレベルにまとめられており安心感があります。また第三者による客観的な調査結果として信頼性が高まるという点も見逃せません。
不貞行為の証拠が必要になる具体的な場面
証拠が必要となるのは主に以下のようなケースです。
- 離婚を有利に進めたいとき
- 慰謝料を請求したいとき
- 子どもの親権を争うとき
- 配偶者との復縁を求めるときに相手の行動を明らかにしたい場合
いずれのケースでも裁判所や調停委員は「事実に基づいた判断」を行うため客観的な証拠が必要となります。感情や推測ではなく「誰が見ても納得できる証拠」があるかどうかが重要なのです。
証拠は一つでは足りない
たとえ肉体関係をうかがわせるLINEがあったとしてもそれだけでは弱いと判断されることがあります。逆にホテルの出入りを写した写真があってもそれが偶然やビジネス目的だと反論される可能性もあります。
そのため複数の証拠を組み合わせて信ぴょう性を高めることが大切です。例えばLINEの内容+ホテルの写真+クレジットカード明細など複数の要素が一致していれば裁判所も不貞の事実を認めやすくなります。
弁護士に相談するメリット
証拠がある程度そろったら弁護士に相談することをおすすめします。どの証拠が有効であるかの判断や証拠の取り扱い方裁判での主張の仕方など専門的なサポートを受けることができます。
また弁護士が介入することで相手方も真剣に対応せざるを得なくなり交渉がスムーズに進む可能性も高まります。法的手続きを考えている場合は早めの段階で専門家に相談することで安心感を得られるでしょう。
まとめ
不貞行為の証拠はただ集めればよいというものではありません。法的に有効とされるためには「肉体関係があったこと」が客観的に証明される必要があります。写真やLINEの内容領収書などを組み合わせて信ぴょう性の高い証拠を集めましょう。そして可能であれば探偵や弁護士など専門家の力を借りることでより確実な対処が可能になります。感情だけで動かず冷静に事実を積み重ねていくことが大切です。不貞行為に悩む方が正当な権利を守れるように本記事が少しでも参考になれば幸いです。

探偵事務所所長。探偵歴20年。心理カウンセラー、夫婦カウンセラー、メンタルケアカウンセラー、メンタルケア心理士、西洋占星術師。横浜・千葉で、初めての方でも気軽に相談出来る探偵社を展開中です。